工法を比較する。案件の範囲を決める。

厚板真空成形は加熱シートから機器筐体などを作る工法です。FUNYOの型は約1〜3週間、同等の射出金型は約6〜10週間、厚板型費は同等の射出金型の1/10未満で、全体費用は範囲を揃えて見積ります。

FUNYOの厚板真空成形機
FUNYOの厚板真空成形機

年間数量より先に部品構造を確認する

厚板真空成形は、加熱した樹脂シートを成形型に沿わせ、その後にトリミングや指定の開口加工を行う工法です。両面の細部、内部リブ、細かなスナップ機構が必要な設計では、射出成形も比較対象になります。実際の部品の形状と組立条件から検討を始めます。平滑な外殻だけの見積りを、内部構造、インサート、別の仕上げ条件を含む組立品の見積りに置き換えることはできません。

使用者から見える面、隣接部品と合う端部、据付や保守の際に開く方法を示してください。独立した蓋、上下のシェル、主体と背面点検カバーでは、成形と組立の検討事項が異なります。フレームや相手部品の情報も必要です。年間数量は同じ仕様書に含めますが、それだけでは工法を決められません。年間300〜3,000個は見積り比較の場面を示すもので、公表済みの損益分岐数量ではありません。

同じ範囲で金型を比較する

FUNYOで確認済みの成形型製作期間は約1〜3週間で、同等の射出金型は約6〜10週間です。厚板型費は同等の射出金型の1/10未満です。これは金型工法間の比較であり、金型の絶対価格、プロジェクト全体の日程、すべての組立品に対する一定の削減率を示しません。材料、形状、見積りに含まれる作業を合わせてから評価します。

見積書には、金型の項目に何が含まれるかを明示してください。成形型・射出金型と、トリミング治具、組立治具、試作、材料承認、仕上げ、案件別の検証を分けます。図面承認後の変更の扱いと、金型が従う図面版も確認します。カバー図にブラケットが含まれるか、透明窓をシートと一体で作るかを供給者の推測に任せないことが、比較範囲を揃えるために必要です。

比較・選択表

比較事項 厚板真空成形 射出成形の比較条件
金型期間 約1〜3週間 同等の金型で約6〜10週間
型費の関係 厚板型費は同等の射出金型の1/10未満 比較基準。実際は案件別見積り
外形と開口 シート成形後にCNCトリミング・開口加工 形状、内部細部、金型構造を評価
費用の交差点 案件の型費・部品単価が必要 範囲と数量条件を揃えて計算

損益分岐数量を仮定せず総費用で比較する

工法選定では、初期投資と納入部品の費用を合わせて検討します。金型、試作、合意した一時費用と、注文数量ごとの部品単価を分けて比較します。追加加工、組立、検査、包装、引渡しの条件も統一します。一方がこれらの作業を含み、他方が未完成のシェルだけを見積る場合、見かけの価格だけでは購買判断に使えません。合計を比べる前に、納入物の境界を定めます。

計画上は、総費用を固定費と数量に納入部品単価を掛けた費用の和として表せます。この式は計算の方法で、FUNYOの価格を示すものではありません。両工法の固定費と変動費が同じ範囲になってから交差数量を計算します。型費の比率だけからは導けません。注文規模で単価が変わる場合は、全数量を一本の直線で表さず実際の見積り区分を使い、入力が未確認の部分は購買計算表で区別します。

詳しい計算方法と計算表は損益分岐点のコラムをご覧ください。

開口変更と成形外形の変更を分ける

機器の複数モデルで同じ成形外形を共用し、CNCプログラムで窓、通気口、取付穴を変える方法があります。FUNYOのパネル・外装部品の既存製品説明にも記載している方法です。変更が後加工の開口に限られ、成形形状、板材、基準が引き続き適切な場合に検討できます。すべての新機種で型を共用できるという約束ではありません。分割線や主体寸法の変更は、別の金型課題になります。

改版の見積りでは、不変の面と移動する形状を区別し、図面版、対象機種、相手部品、既存試作品の扱いを提示します。成形型だけでなく、CNCプログラムと治具への影響も確認します。案件資料では新旧の版を識別し、ある機種では正しい部品を別機種の図面で判定しないようにします。これにより実際の製造変更と、未確認の型共用の想定を分けて管理できます。

板材と成形後の肉厚を一緒に定める

FUNYOはABS、PC、PVC、PETG、PPを成形します。PE、耐候、難燃、帯電防止グレードは案件ごとに調達し試作します。確認済みの開始シート厚は最大15 mmで、筐体では通常8〜10 mmです。開始板厚は、成形後の全位置で同じ肉厚になることを意味しません。角部、深さ、実際の成形形状を検討してから完成品の肉厚条件を取り決めます。

材料名だけでなく、使用環境を示してください。屋内・屋外、透明部の有無、接触、清掃、取扱いの条件を確認します。実際のグレード、色、表面は試作品で承認します。難燃性や機器の保護等級は案件の要求として提示できますが、樹脂名だけでは完成筐体の等級を証明できません。筐体、シール、締結部、組立を、完成機器と必要な検証の中で合わせて評価します。

金型期間だけでなく承認の時点を工程表に入れる

確認済みの対応は4時間での応答と、2営業日での適用評価・射出成形との比較見積りです。金型には別途その範囲と期間があります。約1〜3週間という型製作期間を、図面受領から納入までの全期間として注文書に転記しないでください。試作成形、CNC加工、取付確認、材料承認、指定評価も日程に含まれ、それぞれ実際の構造と承認条件によって変わります。

図面、材料サンプル、トリミング後の部品、組立状態を誰が承認するかを明確にします。フレームや相手部品が試作評価に必要な場合は、その支給可能日も伝えます。最初の問い合わせが製造可否の相談なのか、既に金型着手できる承認済み設計なのかを区別します。比較では起算点と完了点を同じにすることで、どちらの工法も設計検討や試作承認を省けるという誤解を避けられます。

年間契約による金型費評価を理解する

年間約3,000個で年間供給契約を結ぶ筐体案件は、金型費免除の評価を申請できます。これは案件の評価であり、自動的に適用される権利や、金型に経済的な費用がないという説明ではありません。見積書と契約で費用の扱い、償却、金型の所有権を定めます。年間予測だけでは取引条件を置き換えられず、筐体向けの条件をすべてのトレーや製品系列に自動適用することもできません。

購買審査では、モデルの構成、発注の予定、年間契約の対象図面版を提示します。将来の設計変更の見積り方法と既存金型の識別方法も確認します。納入部品の単価や試作承認の責任分担と合わせて確認し、生産を指示する前に取引全体を理解します。年間計画に属する前提と、個別図面・注文の要求を分けて参照できるようにします。

確認できる比較資料を送る

比較資料には図面または写真、外形寸法、既知の板材希望、年間数量、初回注文数量、機器の用途を含めます。取付位置、保守経路、意匠面、使用環境も示してください。シール面など完成機器の要求は記載しつつ、既に確認された部品性能として扱わないことが必要です。図面が未完成なら未決事項を明示し、製造評価で提案段階と承認済み設計を分けられるようにします。

FUNYOの機器筐体・ボックス、機械カバー、パネル・外装部品、搬送トレー・内張りという製品系列が、用途別の相談入口になります。部品の機能に合う系列を選び、同じ範囲で真空成形と射出成形を比べます。寸法、受入条件、試作計画は案件ごとに確認し、別用途の未検証数値を流用しません。選定した形状、材料、金型範囲、単価の条件、承認順序を残しておくと、機種や年間数量の変更時にも確認できます。